投資信託の種類

投資信託の種類

2019.02.06

前回の記事「預金しても増えないなら、投資に回してみよう」では、数ある投資の中から投資信託を選びました。

しかし投資信託にも様々な種類があり、どれを選べば良いのか迷いました。

そこで今回は投資信託の種類について詳しく書き留めました。

様々な投資信託

投資信託を大まかに分けると9種類あります。

また、それぞれの運用方法や投資対象などを含めると、さらに種類が増えます。

今回は大まかに分けた9つの投資信託をひとつひとつ掘り下げていきます。

①株式

投資対象が株式の投資信託です。

国内・先進国・新興国の3種類から、どの国の株式を購入したいのか選びます(複合もあります)。

投資信託における国内・先進国・新興国について

さらに、運用方法をアクティブ・インデックスの2種類から選びます。

アクティブファンド・インデックスファンドについて

すると、以下の8種類に分けられます。

  1. 国内株式アクティブ
  2. 先進国株式アクティブ
  3. 新興国株式アクティブ
  4. 国内・先進国・新興国株式の複合アクティブ
  5. 国内株式インデックス
  6. 先進国株式インデックス
  7. 新興国株式インデックス
  8. 国内・先進国・新興国株式の複合インデックス

一般的に国内・先進国はミドルリスクミドルリターン。新興国はハイリスクハイリターンだと言われています。

自分がどれくらいのリスクを取れるか、信託報酬をどれくらいに抑えたいのかを判断して決めます。

仮に国内株式アクティブを選んだ場合は、運用会社が日本の株式(東証一部)銘柄の中から、成長性や収益性を判断し、厳選して投資することになります。

②債券

投資対象が債券の投資信託です。

そもそも債権とは国や地方公共団体、企業、金融機関などが資金調達のために発行する有価証券です。

国は国債。

地方公共団体は地方債。

企業は社債。

金融機関は金融債。

ここで私が疑問に思った点が一つあります。

債券の目的が資金調達なら、企業の債券、つまり社債は株式とどう違うのか?という点です。

調べてみたところ、「債券は株式と違い議決権を有しない」ということでした。

つまり、株式は株主を集めて株主総会を開き、あれこれ話し合わなくてはいけません。しかし社債は話し合いの場は不要ということです。

そしてこの債券は国内・先進国・新興国の3つに大別されます。

国内はローリスクローリターン。

先進国はミドルリスクミドルリターン。

新興国はハイリスクハイリターン。

国内債券は国が破綻しない限り安全と考えられているため、安全性が高いです。

③REIT

Real Estate Investment Trust=REIT

REITはリートと読みます。

投資対象が不動産の投資信託です。

投資家から資金を集めて不動産を購入し、そこから生じる賃料や、売却益を投資家に分配する仕組みです。

通常、不動産に投資を行いたい場合は数百万から数千万の自己資金、または融資を受けて不動産(ビルや、アパート)を購入します。

購入する際には不動産会社が必要ですし、入居者との個々の契約も必要になります。

また、所有している不動産に対しての税金がかかりますし、不動産の経年劣化などによる修繕費(メンテナンス費用)もかかります。

さらに、入居者が多い時と少ない時では賃料の合計(収益)が違います。

そういった手間を回避して、なおかつ少額で世界各国の不動産に投資できるのがREITです。

しかし、不動産に投資するため、不動産業界が低迷するとREIT自体も低迷するリスクがあります。

④ETF

Exchange Traded Fund=ETF

投資対象が上場投資信託の投資信託です。

上場投資信託の投資信託って何だかややこしいですよね。

つまり、証券取引所に上場された投資信託で、簡単に言うと株式のように取引できる投資信託のことです。

ETFは投資信託と違い、証券取引所に上場している金融商品なので、取引時間内の基準価格に応じて購入価格を指定し、リアルタイム、かつ短期間の取引ができます。

対して、投資信託の基準価格は1日1回公表されるのみで、取引にかかる時間は目論見書に定められた営業日数が必要になります。

ちなみに、私の購入した投資信託の場合は注文から受け渡しまで4営業日かかりました。

またETFは投資信託と比べて信託報酬が安いです。しかし、投資信託よりも購入単価は高くなります。

⑤ETN

Exchange Traded Note=ETN

投資対象が上場投資証券(指標連動証券)の投資信託です。

取引方法や、概要はETFと似ていますが、ETNは中身が金融機関の証券(債券)です。

ETNは指標となる数値に連動することを目的とした投資信託です。

ETN以外の現物資産を運用する投資信託は目標とする指標とのズレが生じる場合があります(トラッキングエラー)。

ETNは現物資産が無く、発行会社が指標との連動を保証するためトラッキングエラーが無いというメリットがあります。

しかし、現物資産ではなく発行会社の信用に基づいて発行しているため、発行会社の財務状態の良し悪しでETNの価値も上下します。

⑥バランス

バランス型は株式や、債券、REITなどの投資信託を組み合わせて、1つの投資信託に仕上げたものです。

例えば三菱UFJ国際投信株式会社のeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は下図のように各投資信託へ均等に投資するファンド(投資信託)です。

eMAXIS Slim バランス

出典:三菱UFJ国際投信株式会社のeMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 目論見書1ページ

図のように、分散投資である投資信託をさらに分散することができ、種類によっては世界経済全体に投資できます。

それに加え、バランス型では自分で投資割合(アセットアロケーション)を決めなくて済みます。

また、保有している投資信託の比率調整(リバランス)は運用会社がやってくれます。

このリバランスとは、時間が経つに連れて保有している投資信託の価格が変動したり、配当金の再投資などで徐々に比率が変わった場合に、売買することによって比率を元に戻すことを意味します。

手軽に世界経済へ分散投資ができるということが、バランス型の魅力です。

⑦コモディティ

コモディティ=商品・日用品という意味があります。

貴金属、金属、原油、農産物などの商品を対象とした投資信託です。

商品の物価の変動で、投資信託の基準価額が変動します。

このため、インフレーションに強いというメリットや、株価と相反する性質をもつため、分散投資をする際にコモディティをポートフォリオに組み込むという方法が取れます。

一方で信託報酬が高いことや、配当金が無いというデメリットもあります。

⑧ヘッジファンド

あらゆる金融商品を対象とし、状況に応じた運用によって、好況・不況に関わらず高収益を出すことが目的の投資信託です。

ヘッジには回避という意味があります。

例えば、投資用語のリスクヘッジは直訳すると危険回避です。

ヘッジファンドを直訳すると回避投資信託。

個人的な解釈ですが、ヘッジファンドは悪い状況を回避し続ける(良い状態を維持する)投資信託という解釈をしています。

運用会社の手腕が問われる投資信託です。

運用方針はアクティブであり、信託報酬は高く設定されています。

今でこそ様々な投資信託が存在しますが、そもそもの投資信託の形はこのヘッジファンドなのではないかと思います。

有能で信頼できる人物に自分の資産を預けて、維持または増加してもらい、その対価を支払う。

ある意味、投資信託という特色を1番強く持っていると感じます。

⑨ブル・ベア

ブル・ベアは対象となる相場の強気筋(値上がり)、または弱気筋(値下がり)に対して投資します。

強気筋=ブルBull(雄牛)、弱気筋=ベアBear(熊)と区別されています。

最初にこの区別を知った時、なぜ雄牛が強くて、熊が弱いのか?と思いました。

雄牛も熊も同じくらい狂暴で強いですよね。

気になって調べてみると、ネーミングの由来は雄牛と熊の攻撃方法でした。

ブル

ブルが角を突き上げる→値上がりという連想が由来になっています。

ベア

一方、熊は前足を振り下ろす→値下がりという連想が由来です。

分かりやすいといえば、分かりやすい?ですね。

投資対象のブル・ベアを予測して投資するわけですが、ブルベア型の場合、自分が値上がりすると予測するならブル型に投資し、逆に値下がりすると予想するならベア型に投資するという流れになります。

ブルベア型の特色として2倍・3倍・3.7倍・4.3倍など、倍率を選ぶことができます。

倍率をかけるので、予想に反して逆の値動きをした場合はその分、損益が膨らむリスクがあります。

今後の値動きがブルなのかベアなのかを予測して投資をして、利益が確定した時点で売る。長期保有には向かない短期的な投資信託です。

私が疑問に思ったのは、ブルの時に利益が出るのは理解できますが、なぜベアでも利益がでるのか?という点でした。

ベア型は空売りという方法で値下がり予測時の利益を出します。

この空売りを株に例えて簡単に説明しますと、まず1株1000円の株を100株借りてきます。

価格は1000円×100株で10万円。

今後値下がり(ベア)を予測した場合、借りてきた100株をすべて売り払います。

手元には10万円が入ってきます。

そして予測通り値下がりして、1株500円になったとします。

今度は100株買い戻します。購入価格は500円×100株で5万円です。

そして100株貸してくれた相手に100株返します。

10万円-5万円で手元に残る差額の5万円が利益です。

このように値下がりを予測した場合でも利益を得る方法が空売りです。

これを選びました

様々な投資信託について解説しました。

どれも一長一短ありますが、私が選んだ投資信託は……

株式です。

細かく言うと国内株式インデックスファンドです。

許容できるリスクが、ミドルリスクで、長期保有を目的としている理由で選びました。

商品名はニッセイ日経225インデックスファンドです。

ニッセイ日経225インデックスファンド Webサイト → https://www.nam.co.jp/fundinfo/nn225/main.html

今後は購入したインデックスファンドの経過も書いていきます。

それではまた。