食わず嫌いだった映画『シン・ゴジラ』を鑑賞

食わず嫌いだった映画『シン・ゴジラ』を鑑賞

2019.01.17

親愛なる君へ

君が勧めてくれた映画『シン・ゴジラ』を観ましたので、感想を記します。

※以下、ネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

『シン・ゴジラ』の概要

『シン・ゴジラ』は、2016年(平成28年)7月29日公開の日本映画。総監督・脚本は庵野秀明、監督・特技監督は樋口真嗣。東宝製作のゴジラシリーズの第29作であり、『ゴジラ FINAL WARS』以来約12年ぶりの日本製作のゴジラ映画である。キャッチコピーは「現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)」。

引用元:wikipedia

『シン・ゴジラ』の監督

シンゴジラの総監督はエヴァンゲリオンの監督と同じ庵野秀明監督なので、どうしてもエヴァンゲリオンのイメージ(途中で梯子を外す感じ)が浮かんでしまって、それが観るのを躊躇していた原因でした。
でもそういうイメージは良くないですね。もっと早く観れば良かったと思います。
考えてみれば、エヴァンゲリオンは特撮に近いというか、ウルトラマンと似ている部分があるので、そういった意味では『シン・ゴジラ』の監督は適任だったのかもしれません。

幼い頃の記憶

幼い頃、金曜ロードショーで観るゴジラのイメージは、とにかくゴジラが出てくるのが遅い!でした。
序盤は大人たちの会議だとかなんやかんやがあり、様々な人間ドラマが展開された頃にやっとゴジラが登場します。子供ながらに「ゴジラって子供向けなのか、大人向けなのか分からないな~」と感じていました。

政府の対応

本作は序盤でゴジラらしきものが現れます。そしてゴジラらしきものに、日本政府がどう対処するか、災害発生時の初動が描かれます。
政府の初動って何かと話題になりますよね。動き出すのが遅かっただとか、首相はゴルフをしていただとか。そういった初動の裏側を緻密に表現していると感じました。

例えば、最初の会議で主人公が「巨大生物の可能性がある」と、指摘して誰も耳を貸さず、災害ということで話しがまとまります。そして、ゴジラらの姿が露わになった途端に「巨大生物の有識者を集めろ!」となります。しかし、その有識者たちは「情報が少なすぎて何とも言えない」の一点張り。別の情報筋からの「巨大生物が上陸する恐れはない」という情報を信じ、首相がその旨を公表した直後、巨大生物が上陸するという始末。自衛隊を派遣しようにも攻撃(軍事活動)は憲法の壁があり、アメリカが代理することも即座には行えません。その間にも被害は猛スピードで拡大していきます。
後手後手に回る政府の対応。この部分がストーリーを緊迫させ、リアルに感じさせるための仕掛けだと感じました。

あきらめない主人公

『シン・ゴジラ』の主人公『矢口蘭堂』(長谷川博己)は政治家で、首相の周りを固める要職の一人です。
ゴジラによる被害を食い止めるべく奔走しますが、政界の因果関係や、法律・憲法の壁に阻まれ、思うように行動することができません。
しかし、あきらめることなく、自分に協力してくれる仲間たちと共にゴジラという災害に立ち向かう『矢口蘭堂』に勇気をもらいました。

気になった点

冒頭から結末まで、目が離せないほど面白いストーリーでしたが気になった点が2つ。

1つ目は石原さとみ演じるアメリカ合衆国の特使『カヨコ・アン・パタースン』。日系アメリカ人のため、日本語と英語を話すバイリンガルなのですが、劇中は日本語と英語を混ぜて話すので、『カヨコ・アン・パタースン』のセリフ部分では常に違和感を覚えていました。

2つ目は血液凝固剤をゴジラの口に流し込み、凍結させる『ヤシオリ作戦』です。
ゴジラを転倒させたところで、ポンプ車のホースで口に流し込むわけですが、血液凝固剤という異物を、そんなに簡単にゴジラが飲み込むのだろうか?と、疑問に思いました。しかも、数百キロリットルという膨大な量を。

『シン・ゴジラ』を観て……

ゴジラを観るのは小学生ぶりでした。
十数年ぶりに観たゴジラですが、上述した点も含めて、かなり楽しめました。
大人になってからゴジラを楽しめるのか?という不安と、庵野監督によってエヴァンゲリオン化していないか心配していましたが、そういった懸念を見事にひっくり返してくれました。

ちなみに私はメカゴジラが好きです。が、『シン・ゴジラ』には出て来ませんでした……。

それでは、また。

親友より